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更新日 2017-04-08 | 作成日 2017-04-08

膀胱結石

膀胱結石は日常診療でよくみる病気です。
血尿や頻回尿を主訴としてこられる患者さんで発見されるケースが多いですが、飼い主さんがはっきりわかる症状はなく、たまたま別の目的で撮影した腹部レントゲンで発見されるケースなどもあります。

膀胱結石は、食餌や飲水によって摂取されたミネラル(マグネシウム、カルシウムなど)が成分となり、尿中の蛋白などと結合して形成されます。

結石ができるメカニズムは未だ解明されていない点もありますが、一番良く発見されるストルバイト結石(リン酸アンモニウム・マグネシウム)は細菌性膀胱炎が関与することが分かっています。ちなみに犬の膀胱結石の約70%はストルバイト結石です。

膀胱炎ではげおちた膀胱内壁の細胞が結石の核となったり、細菌によって尿素がアンモニアに転換されることでアルカリ尿になり、アルカリ側で生じやすい結石であるストルバイトが発生するというストーリーがあります。

また、水をあまり飲まない患者さんは常に尿は濃縮状態にあり、結石が生じやすい環境が膀胱内に出来上がってしまい、膀胱結石の危険性が増します。

食餌、おやつ、飲み水に関連する場合もあり、マグネシウムや、カルシウム、リン酸などを多く含むものをたくさん与え続けることも問題となります。

カルシウム強化されたガムやおやつの過給、マグネシウム豊富なミネラルウオーターを水代わりに与えている、無計画な手作りフードなどでミネラル過給問題が生じます。

最後に代謝の問題で生じる結石もあります。たとえば門脈体循環シャントや肝硬変などでアンモニアレベルがあがってるケースで尿酸塩がみられたり、ダルメシアンなどの特定犬種でみられる結石などもあります。

結石の治療

尿検査(尿沈渣)を行い、状況をみてレントゲン検査、膀胱の超音波エコー検査、尿培養を行います。結石の大きさが一定以上である場合、結石種が結石溶解療法に反応しないタイプのものである場合などは外科的切除の適応となります。
外科的に摘出した結石は基本的に結石分析検査を行います。

結石が小さく結石溶解療法に反応するタイプの場合は、膀胱炎の治療を行いつつ併行して食餌療法(結石溶解食)を行います。

代謝に関連する結石が発見される場合は原疾患の確認に努め、その治療を行い、食餌療法などを併用します。

結石の例

全て摘出後に結石分析をして確定した物の写真です。




ストルバイト結石の例


シュウ酸カルシウム結石(左はシリカ+シュウ酸Ca)


結石症例のレントゲン写真

白く丸く写ってるのが膀胱内の結石です
このようにはっきり写る結石もあればレントゲンで写らない結石の種類もあります。


術中写真

膀胱内に結石が見えます。


ストルバイトと蓚酸カルシウムの複合結石
(上記レントゲン症例)


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