北千里動物病院

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更新日 2026-02-13 | 作成日 2025-10-31

食道チューブ・胃瘻チューブ(PEGチューブ)
食事がとれない・食べない猫・犬への即効性のある処置


病気によって食欲が失われたり、口腔等の病気等でまともに食事が取れない状況に落ちいった動物にどうやって「食べさせるか」がかなり難しい問題になる場合があります。
また、食べない動物に経口薬を飲ませるのも結構難しくなります。
食べなくなったら、頑固に食べない動物の代表が猫ちゃんです。
「食べることを忘れた猫」と言われるほど全く食べなくなる子がいます。

食欲がない動物に対する治療として、原因疾患の診断及び治療は当然のこととして、それに並行して食べる気を失った動物に食べさせていかねばなりません。
もちろん、原疾患が物理的に食事の通り道を閉塞させている場合は物理的要因を排除して回復するまで胃瘻などに頼るしかありません。

食べさせる方法論として、

薬剤投与による方法(補助)
・食欲増進剤・安定化剤を併用
・胃薬、消化機能改善役の併用
・制吐剤の併用
・食べないことに関連する脱水、電解質異常の補正

手作り食を試す
・原疾患に配慮した食材を吟味して手作り
・担当獣医師と相談しながら決める

流動食の強制給餌
投薬や手作り食などの効果が認められず、本人の意志で摂食しない場合に用いる手段です。

流動食の給餌
・シリンジ等に流動食をセットして経口で強制的に給餌する
・半流動食をスプーン等でねじ込む

この方法・・・・犬でも猫でも嫌がる子は結構いやがります。
無理をすると誤嚥性肺炎を引き起こす可能性があります。
嫌がる猫にこの方法を強行するのはあまりうまい手立てとは言えません。
「食べるのを忘れた猫」には食道または胃瘻チューブをさっさと付けてあげる事が最善だろうと思います。
なにより猫本人のストレスが激減します。飼い主さんのストレスも激減します。
猫はエネルギーを得られて元気を取り戻します。
薬の経口投与もチューブから簡単にできます。苦い薬を口に放り込まれるストレスが皆無です。
チューブが付いたまま本人が食べる気を取り戻したらいつでも口から食べれます。
自ら食べるようになったらチューブを抜くだけです。
ここまで書いたら「いい事ずくめ」のようになりますが、麻酔下での処置という
麻酔のハードルはどうしても超える必要があります。
チューブ設置費用的にも発生します。
しかし、麻酔のリスク・費用発生を差し引いても利点のほうが大きすぎるので
食べるのを忘れた猫ちゃんにはオススメする処置です。
もちろん食べない犬さんにも利用価値は非常に高いです。
心臓・循環器疾患などが重度で麻酔の危険度があまりに高い場合はリスクを負ってまで設置する利点が麻酔リスクに勝るかどうかによって判断することになります。

チューブの利用としては下記3通りがあります。
・経鼻カテーテルの設置
・食道カテーテルの設置
・胃瘻チューブ(PEGチューブ)の設置

経鼻カテーテルは細径のため、残渣のない流動食が必須です。
簡易な反面、鼻にカテーテルが入ってることの違和感が継続します。
鼻腔に問題がある場合は使えません。
猫に経鼻カテーテルを使う場面は短期勝負の場合です。
鼻に管が入ったまんまのストレスは、食べようかな?という猫の意思を削ぐと思っています。

食道カテーテルと胃瘻(PEG)チューブは麻酔下でチューブを設置する必要かあります。
いずれも設置後の違和感は少なく、チューブも太いので粘稠度の高い食事を流し込める利点が生まれます。

胃瘻チューブの設置



胃瘻チューブ(PEGチューブ)は内視鏡を使用して設置します。
使用するのは動物専用電子内視鏡です。
ヒト用内視鏡との大きな違いはその長さ(動物用が長い)にあります。
(大型犬などでは長さがどうしても必要になります)

麻酔・内視鏡
まず、全身麻酔をかけます。
動物ではヒトのように無麻酔で内視鏡を飲むことは不可能です。
内視鏡を挿入しながら食道、胃内の状態なども同時にチェックします。
内視鏡を使って動物専用PEGチューブを設置します。



左上腹に設置したPEGチューブ
このあと、チューブを皮膚と軽く固定します。


胃瘻専用のウエア装着
左にポケットが有り、チューブをしまい込めます。

チューブが気になって気になってしょうがない猫ちゃんの場合に限りカラー装着が必要になります。
わりと平気な子が多いようです。

設置処置自体は短時間で終了します。
麻酔リスクは最小限です。
麻酔下でないと不可能な検査はこのときに一緒にやっちゃいます。

処置後24時間はチューブが使えません。
丸一日経ったら給餌開始です。

食道チューブ



麻酔下でチューブ設置・調整中
レントゲン撮影してチューブ位置の確認
処置は内視鏡不要です。


ちゃちゃっと固定して
設置完了


別の猫ちゃんです

処置は短時間で終了します。
麻酔リスクは最小限です。
内視鏡不要な分PEGより短時間で終了します。
食道に問題のある患者さんには不向き。
嘔吐のある患者さんにも不向きです。
食道チューブを吐く可能性があります。



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